研究課題/領域番号 |
05650677
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堀田 善治 九州大学, 工学部, 助教授 (20173643)
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研究分担者 |
田 文懐 九州大学, 工学部, 助手 (50223631)
佐野 毅 九州大学, 工学部, 助手 (70037810)
根本 実 九州大学, 工学部, 教授 (90005265)
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キーワード | 金属間化合物 / 脆性材料 / 析出強化 / 透過電子顕微鏡 / 分析電子顕微鏡 / 引張り試験 / 整合性 / 格子占有率 |
研究概要 |
金属間化合物やセラミックスのような固くて脆い材料の伸び変形特性を内部組織の変化と対応して系統的に調べるために、通常の曲げ試験の原理が利用できるせん断双ひずみ(double-shear)試験法の改善を試みた。一方、Ni_3Al、NiAl、TiAlの金属間化合物に炭化物、窒化物あるいは他の規則相を微細に分散析出させた複合物の製造を試み、透過電子顕微鏡により分散粒子の分布状態や母相と析出物との整合性などを調べた。また、分析電子顕微鏡によりALCHEMI法を用いて置換型固溶添加元素の格子占有率についても調べた。得られた成果を以下に要約する。 1.直径3mm長さ11mmの丸棒試験片が利用できるせん断双ひずみ試験治具の試作を行った。純Alで作製した同寸法のせん断双ひずみ試験片を用いて試作治具の有効性を検討した結果、通常の引張り試験と同じ結果が得られることが確認された。 2.Ni_3AlではM_<23>C_6型の炭化物が、また、Tiを添加したNiAlではNi_2AlTiのホイスラー相が分散可能であり、いずれも析出物の[001]と母相の[001]とが平行であることが分かった。 3.TiAlではペロブスカイト型のTi_3AlCやTi_3AlNが母相の[001]方向に針状に析出することが分かった。 4.NiAlではalpha-Cr相を微細に分散析出させることに成功し、圧縮試験の結果によれば、析出粒子を含まないときよりも高温変形抵抗が大きいことが知られた。 5.NiAlに添加したFe、Ti、Crの置換型元素はいずれもAlサイトをほぼ優先的に占有する結果が得られた。
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