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1994 年度 実績報告書

二相ステンレス鋼溶接部の新水素形態別定量法の確立と水素割れ防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05650710
研究機関大阪大学

研究代表者

黒田 敏雄  大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (00107096)

キーワード二相ステンレス鋼 / 溶接部 / 水素形態別定量 / 溶接割れ / 水素拡散 / 内部摩擦 / 差分法 / G-BOP試験
研究概要

本研究は昇温過程で試料表面から放出される水素量をリアルタイムで測定する方法によりフェライト中、オーステナイト中の水素を識別する、いわゆる水素形態別定量法を確立し、そして二相ステンレス鋼溶接金属中の正確な水素量を求め、水素割れ防止のための限界水素量を把握することを目的とした。
1.二相ステンレス鋼母材としてFerralium255,ALLoy2205およびSUS329J1を用い、被覆溶接棒としてFerralium259,Alloy2209,SUS329J3LおよびSUS329J4Lを用いた。ビ-ドオンプレート溶接を行い、溶接部を作製した。溶接金属を採取し、既設の水素分析装置を用いて種々の温度で水素量を測定した。
2:母材および溶接金属から採取した試料を種々の昇温速度で加熱し、リアルタイムに各温度での水素放出を検出し、フェライト中からの水素放出およびオーステナイト中からの水素放出についての知見を得る新しい水素形態別分析を行った。これにより二相ステンレス鋼とその溶接金属中のフェライト中の水素は低温側でほぼ放出され、オーステナイト中はそれより高温側で放出されることが明らかになった。
3,フェライトおよびオーステナイト中の水素量を識別する他の新方式として、内部摩擦測定法を用い、それによりオーステナイト中の水素量およびフェライト中の水素量が求められた。
4.試験片からの水素放出挙動について購入したパーソナルコンピュータにより二相ステンレス鋼とその溶接金属における水素拡散挙動を一次元および二次元差分法による数値解析により検討した。
5.溶接割れ試験と水素量の関係を求めた。そして二相ステンレス鋼溶接部における割れが生じない限界水素量を決定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 黒田 敏雄: "二相ステンレス鋼溶接部の水素割れ" 材料. 45. 62-66 (1994)

  • [文献書誌] 黒田 敏雄: "二相ステンレス鋼溶接部の新水素形態別定量解析" 溶接学会秋季全国大会講演概要集. 55. 181-182 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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