研究課題/領域番号 |
05650754
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
向阪 保雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (70081346)
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研究分担者 |
遠藤 禎行 大阪府立大学, 工学部, 助手 (40233001)
新居田 亨 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (60109882)
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キーワード | 粒子間付着力 / 液架橋 / ファン・デル・ワールス力 / 凝集粒子 / 分散力 / 湿度 |
研究概要 |
1.酸化鉄、酸化チタンなどのサブミクロン粒子を用いて、架橋液中の塩類の濃度を変えるとともに、超清浄なクリーントンネル内に入れられた恒温恒湿器中の種々の湿度に対して、その粉体の含水率の変化を測定した。その結果、粉体の平衡含水率は架橋液中に溶解物を含んだ液架橋の形成理論で説明でき、溶解物の量によって含水率の制御ができることが明らかになった。 2.気相中で通常分散不可能なサブミクロンの微小凝集粒子を、それより大きな分散媒体(直径約100mumのガラスビーズ)表面にあらかじめ付着させ、それをエジェクター型分散器によって分散させることによって、ほとんど1次粒子にまで分散させることができた。 3.架橋液中にNaCl,KClなどの溶解性塩類が含まれ、それが低湿度雰囲気に置かれると塩類が析出し、粒子間に固体架橋が形成される。この場合の付着力を粒子としてガラス球(直径5〜15mm)を用いて測定し、その付着力と液架橋付着力とを比較した結果、固定架橋付着力は液架橋付着力に比べて1〜2桁強いことが分かった。 4.固・液間の接触角が0°でないものも含めて、異径2粒子間に形成される液架橋の形成機構と付着力について理論解析と実験を行い、雰囲気の湿度と平衡な液架橋の形状と大きさおよびそのときの付着力を、架橋液中に含まれている溶解物の量や粒子径などから定量的に予測できることを示した。 5.液体中の加速流れ場における凝集粒子に作用する機械的な分散力を理論的に求めた。また、サブミクロンオーダーの凝集粒子を用いた分散実験によってこれを裏付けることができた。今後はせん断流れ場内での凝集粒子の分散について検討する計画である。
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