• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

TEOS-CVDプロセスにおけるイオン化成膜技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 05650769
研究機関大阪府立大学

研究代表者

足立 元明  大阪府立大学, 附属研究所, 講師 (40100177)

研究分担者 奥山 喜久夫  広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
キーワードCVD / 薄膜 / イオン分子反応 / イオン核生成 / TEOS / クラスターイオン / ナノサイズ超微粒 / 選択成長
研究概要

本年は、まず、イオン化CVD成膜システムの改良を行ない、ナノメータクラスター粒子のイオン化率の改善を行なった。その結果、炉内で生成したナノクラスター粒子の90%が電荷を持つようになった。反応炉温度300℃で、成膜電極の電圧を0kV,1.25kV,2.5kV,5kVと変えて成膜速度を測定したところ、成膜速度は電圧に比例し増加した。また、反応炉内のオゾン流量を上げ、全体の流速を、2倍にしたところ成膜速度は二分の一になった。これらの結果は、TEOS蒸気分子のイオン化による成膜促進が起こっていることを示している。また、このようにして作成した薄膜のFT-IRの吸収スペクトルは、TEOS/O_3CVD膜特有のプロファイルを示し、かつ、Si-OHおよびSi-OR基に起因する吸収ピークは比較的小さい。これは、イオン化CVD法で作成した膜は、絶縁性が良いことを意味する。次に、TEOS蒸気のキャリアーガスをヘリウムからα線の電離率が高い窒素、アルゴンに変えて成膜実験を行なった。その結果、窒素およびアルゴン中で作成した膜の成長速度は、ヘリウム中での成長速度よりも速かった。このことから、キャリアガス分子がまずイオン化し、その電荷移動によりTEOS分子が電荷を持つことがわかった。(第42回応用物理学会関係連合講演会で発表)
さらに溝幅0.3μm,深さ0.4μmのトレンチ構造をもつSi基板への成膜を行ない、その形状をSEM観察した。その結果、高オゾン/TEOS濃度比で作成した膜が高流動性を示すことがわかった。高流動性膜が形成されるときに発生しているナノクラスターの構造解析から、高流動性薄膜を形成する気相中間体はエトキシ基を大量に含むことが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Adachi,K.Okuyama N.Tohge et al.: "Precursors in Atmospheric-Pressure Chemical Vapor Deposition of Silica Films from Tetraethylorthosilicate/Ozone System" Japanese Journal of Applied Physics. 33. L447-L450 (1994)

  • [文献書誌] M.Adachi,K.Okuyama and N.Tohge: "Particle Generation and Film Formation in an Atmospheric-Pressure Chemical Vapor Deposiiton Process using Tetraethylorthosilicate" Journal of Materials Science. (印刷中).

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi