研究概要 |
1.下記8種類の部分フッ素化オリゴパラフェニレンの合成を行った。4-fluoro-p-terphenyl;4,4"-difluoro-p-terphenyl;2,3,4,5,6-pentafluoro-p-terphenyl;2,2',3,3',4,5,5',6,6'-nonafluoro-p-terphenyl;2,2",3,3",4,4",5,5",6,6"-decafluoro-p-terphenyl;2,2',2",3,3',3",5,5',5",6,6',6"-dodecafluoro-p-terphenyl;2,2',2",3,3',3",4,5,5',5",6,6',6"-tridecafluoro-p-terphenyl;2,2',3,3',4,5,5',6,6'-nonafluoro-p-quaterphenyl 2.上記の部分フッ素化オリゴパラフェニレンの基礎物性として、吸収スペクトル、蛍光スペクトル、リン光スペクトル、蛍光寿命、蛍光量子収率の測定を行った。フッ素化の度合が増加すると、吸収スペクトルの短波長シフトならびに蛍光量子収率の低下が起こる傾向が見られた。この結果はフッ素化オリゴパラフェニレンの光化学において三重項への項間交差が重要であることを示唆している。 3.上記の部分フッ素化オリゴパラフェニレンの水および酸素存在下におけるベンゼンのフェノールへの光酸化的ヒドロキシル化反応を検討したところ、ペルフルオロ体が最も高い酸化活性を示し、活性はフッ素化の度合の減少とともに低下することがわかった。 4.トリフルオロメチル基による修飾効果を検討するため4,4"-bis(trifluoromethyl)-p-terphenylの合成を行った。 5.4,4"-bis(trifluoromethyl)-p-terphenylの基礎物性を測定し、p-terphenylと比較することによってトリフルオロメチル基導入の影響を検討した。
|