研究課題/領域番号 |
05650784
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岸田 昌浩 九州大学, 工学部, 助手 (60243903)
|
研究分担者 |
長田 秀夫 九州大学, 工学部, 助手 (70221463)
若林 勝彦 九州大学, 工学部, 教授 (20220832)
|
キーワード | 一酸化炭素の接触水素化 / 低級混合アルコール / 低濃度ロジウム触媒 / Ir-Mo-Rh系触媒 |
研究概要 |
本研究は、低Rh濃度においても高活性を示すことを先に見いだしているIr-Mo-Rh系触媒の活性発現機構を解明するとともに、その知見を活用してC_2≦アルコール合成に高い選択性を有する新規な低Rh濃度触媒の開発を目的としている。 本年度は特に活性向上法について検討を行った。 (1)Ir-Mo-Rh系触媒の触媒調製法・組成比などに関する検討 シリカ担持Ir-Mo-Rh触媒において、触媒調製法(金属担持順序)の影響を調べたところ、Ir^*Rh/Mo>Ir/Rh^*Mo>Ir^*Mo/Rh>Mo^*Rh/Ir>Mo/Ir^*Rh>Ir^*Mo^*Rh>Rh/Ir^*Moの順で活性が高くなり、一般にIrを後から逐次的に担持した方が活性が高くなることが分かった。なお、^*は同時担持、/が逐次担持を表している。また、触媒組成比を変化させて活性向上を試みた結果、触媒活性はIr担持量に対してリニアに増加し、Mo担持量に対してはMo/Irモル比=約0.5に最適値があることがわかった。また、これらの触媒のキャラクタリゼーションをXRD、TEMにより行ったところ、触媒活性には、Ir粒子径と何らかの相関性があることが認められたが、これに関しては現在検討中である。 (2)新規調製法による単独金属触媒の検討。 本研究室では、コロイド状金属ゾルを担体に固定化して触媒を調製する方法を確立しつつある。そこで、この新規調製法によりシリカ担持Rh触媒を調製しCOの水素化反応を行った。この方法により調製した触媒は、含浸法触媒に比べて著しく高い活性を示し、反応速度定数にして最高100倍程も活性が高くなることを見いだした。今後詳細に検討していく予定である。
|