研究概要 |
1.反応器設計 高粘度の細胞抽出液へ均一かつ連続的に低濃度のATP、アミノ酸液を供給し、かつ細胞抽出液の希釈を防ぐための新型ホローファイバーバイオリアクターを設計、製作した。 2.プロセス設計 DNA合成機とPCRによるDNA合成、無細胞転写系によるmRNA合成、無細胞翻訳系による蛋白質合成を組み合せたプロセス設計を行い、以下の結論を得た。 1)ATP,GTP,ホスフォクレアチンは醗酵法等による量産で安価に生産できるため、無細胞系蛋白合成のコストは動物細胞培養によるコストと同じオーダーになる。 2)転写系と翻訳系は機能が異なるため、無理に1つの反応系で行うより、回分方式の転写系で合成したmRNAを連続式翻訳系反応器に供給する方式の方がコストが数十分の一になる。 3.拡散型反応器による実験 約10時間の反応継続は成功したが、反応速度が回分型より低いという問題点が残った。 4.細胞抽出液濃度と反応速度の関係 ホローファイバー限外漉過膜を利用して細胞抽出液を濃縮し、蛋白質生合成速度は抽出液濃度の1次以上の関数となることを確認した。
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