研究課題/領域番号 |
05650835
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
泉 生一郎 奈良工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (50043477)
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研究分担者 |
片倉 勝巳 奈良工業高等専門学校, 化学工学科, 講師 (80169466)
京兼 純 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043469)
大西 康幸 奈良工業高等専門学校, 化学工学科, 技官
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キーワード | 光化学ダイオード / 光エネルギー変換 / 光化学反応 / 金属電析 / 光起電力 |
研究概要 |
酸化チタンと金属チタンからなるn型半導体/金属接合した光光学ダイオードで、半導体側溶液と金属側溶液を分離して、いわば生成物を完全に分離する方法により酸化・還元反応を効率よく進める化学的光エネルギー変換素子を開発し、それの光化学反応への応用と光起電力発生について検討を行った。 光化学反応としては金属電析を採用し、太陽光利用と水溶液中からの各種金属の回収を意図して行った。この場合、n型半導体面へのXe光照射により、裏側暗部の金属チタン上で光照射時間にほぼ比例して各種金属の電析が進行した。グラム当量あたりの電析量とSEM観察の結果、多電子過程で析出する金属ほど電析速度が遅く微結晶となる傾向が見られた。また光電析が起こるための条件は、電析させようとする金属イオンの還元電位が水素発生電位よりも貴な電位にあること、その還元電位が半導体面での光電流が流れ始める電位より貴な電位にあることなどがあげられる。本研究では、銀、銅、パラジウム、白金、金が電析し、コバルト、カドミウム、鉛の電析が困難であった。 この生成物分離型光化学ダイオードの特徴である電荷分離による反応の整流効果は、2液を連結した塩橋を取り除くことにより、光起電力の発生にとって替わることができる。すなわち、n型半導体面への光照射で、半導体面とチタン面の電極電位が変化し、光化学ダイオードからの光起電力が観察された。この光起電力は酸素ガス飽和下で安定するものの、アルゴンガス飽和下で起電力低下が速くなった。 なお、当初の目的であった二酸化炭素の固定化反応への応用は、光化学ダイオードと電極触媒としての黒鉛層間化合物との接点を求めて今後の展開に委ねることとした。
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