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1993 年度 実績報告書

新規フッ素系グラファイト層間化合物の設計、作製、物性と機能発現

研究課題

研究課題/領域番号 05650840
研究機関信州大学

研究代表者

東原 秀和  信州大学, 繊維学部, 教授 (40026141)

研究分担者 沖野 不二雄  信州大学, 繊維学部, 講師 (60214037)
キーワードグラファイト層間化合物 / フッ化物イオン伝導性 / リチウム電池 / サイクリックボルタンメトリー
研究概要

1.フッ素系グラファイト層間化合物の設計と作製金属フッ化物の液体HF溶液中におけるインターカレーション反応を制御することによりC_x^+MF_y^-(MFy=SnF_6^<2->,PbF_6^<2->,PdF_4^-)を合成し、インターカレーション反応のメカニズムを明らかにした;C_x+MF_y/liq HF+F_2-(F_2,MF_y濃度の制御、反応温度・時間制御)→C_x^+MF_y^-
2.C_xMF_yを正極とするリチウム電池の機能評価
試験セルLi/1M LiClO_4-PC/C_xMF_yを構築し、一次電池、二次電池正極活物質としての機能を評価した。特にC_xPbF_6正極のサイクリックボルタンメトリーから可逆的な電気化学的酸化・還元反応が明らかにされ、リチウム二次電池活物質とすることが可能となった。Li/C_xPbF_6セルの0.1mA/cm2におけるクーロン効率は75〜100%であった。
3.フッ素-グラファイト層間化合物C_xFのイオン伝導性と電子伝導性
グラファイトへ金属フッ化物イオンがインターカレーションすることによりab-面内電子伝導性は8倍程度に増加するがイオン伝導性はない。HF中のF_2によるグラファイトの酸化や単体フッ素との直接的な反応によって生成するC_xFはフッ素化物イオン伝導性固体電解質であることが交流インピーダンス測定によって明らかにされた。このことはC_xFの電気化学的酸化(インターカレーション)や還元(脱インターカレーション)が可逆であることからも支持された。フッ化物イオンの輸率を実験的に決定する方法を検討中である。
共有結合性層状化合物(CF)_nを正極とするリチウム電池の放電過電圧と比較して、C_xFのそれが著しく低いこともフッ化物イオン伝導性と関連していることは明らかであり、この観点からリチウム電池正極として最適なC_xFの構造、物性を設計しつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Suganuma: "Fluoride Ion Conduction of Fluorine Intercalated Graphite C_xF" TANSO. 160. 266-271 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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