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1993 年度 実績報告書

有機フッ素分子構築用ユニットとしての含フッ素ビナミディニウム塩の創製と合成的応用

研究課題

研究課題/領域番号 05650855
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

山中 寛城  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (40027909)

研究分担者 石原 孝  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40093182)
キーワード含フッ素ビナミディニウム塩 / 1,5-ジアザペンタジエニウム / 含フッ素アンモニウム塩 / 含フッ素合成素子 / 含フッ素複素環化合物
研究概要

反応の多様性、特に二重結合を含む3個の炭素を一挙に他の有機分子に導入が可能であるビナミディニウム(1,5-ジアザペンタジエニウム)塩(1)に着目し、フッ素修飾した(1)の創製及びその有機フッ素分子構築用ユニットとしての有用性について検討した。
1.含フッ素ビナミディニウム塩の創製
申請者らがこれまでに開発した方法[ヨウ化N-(2,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル)トリメチルアンモニウムと種々の2級アミンとの反応]により窒素上に種々の置換基を有するβ-フルオロビナミディニウム塩(2)を調製した。
上記アンモニウム塩の代わりにN-(2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペニル)トリメチルアンモニウム塩と種々の2級アミンとの反応を試みたところ対応するビナミディニウム塩は得られずにアンモニウム基が作用させた2級アミンと置換した含フッ素エナミンが高収率で得られた。このことはCHF_2基とCF_3基のC-F結合の強さが大きく異なることを示唆しているものであり、大変興味深い結果である。得られた含フッ素エナミンの合成素子としての有用性も今後検討すべき課題である。
2.β-フルオロビナミディニウム塩(2)の合成素子としての有用性の評価
β-フルオロビナミディニウム塩(2)と二官能性窒素求核剤(ヒドラジン、アミジン、グアニジン類)との反応を種々の条件下で検討した。それぞれ相当するモノフルオロ化した複素環化合物(4-フルオロピラゾル、5-フルオロピリミジン)が一段階で容易に良好な収率で得られた。また、エノラート類との反応により多官能基化された含フッ素ジエナミノン誘導体が得られた。これらの結果は含フッ素のC3ユニットを有機分子に直接導入できる合成ブロックとしての(2)の有用性を示すものである。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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