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1993 年度 実績報告書

フッ化炭素鎖を有するシランカップリング剤の合成と歯科への応用

研究課題

研究課題/領域番号 05650864
研究機関東京理科大学

研究代表者

好野 則夫  東京理科大学, 工学部, 助教授 (50084380)

研究分担者 寺中 敏夫  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (60104460)
キーワードフッ化炭素 / シランカップリング剤 / 歯科材料 / 表面改質 / 汚濁防止 / 接触角 / ガラス / 金属
研究概要

本研究は、比較的長鎖のフッ化炭素鎖を有する数種類のシランカップリング剤を合成し、それらによる歯科材料の表面改質ならびに汚濁防止の向上、歯科修復材の強度増強などを目的に研究を行っている。科研費の初年度として、フルオロアルキル基の形状(鎖長、枝分れ)を変えた一連のフッ素系シランカップリング剤[RfC_2H_4Si(OCH_3)_3,Rf=F(CF_2)_n-,n=4,6,8,10および(CF_3)_2CF(CF_2)_m-,m=4,6,8]を合成することに成功し、これら新規化合物を詳細にキャラクタライズした。得られたフッ素系シランカップリング剤を用いて、板ガラスおよび種々の金属板表面を改質し、表面の接触角測定から最高の汚濁防止性能を発揮する化合物を見出すことを検討した。その結果、フッ化炭素鎖末端が枝分かれした構造のシランカップリング剤よりも、直鎖構造を有し、かつ、鎖長の長いフッ化炭素鎖を持つシランカップリング剤が、水およびオレイン酸に対する表面接触角を増大させ、しかも、硝酸による耐酸化性にも優れることを見出した。ガラスならびに種々の金属表面の改質条件、たとえば使用溶剤、濃度、処理温度、処理時間、さらに表面にシロキサンネットワークを構築させるための熱処理温度、熱処理時間などについても種々検討した。溶剤としては、改質される表面に対して脱脂能力の高い溶剤が有効であり、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタンが最も効果の高い処理溶媒であることが、また、濃度は30mmol溶液、処理時間は2時間で十分であることなどが明かになった。また、熱処理温度、熱処理時間については、ガラスの場合15 0℃、30分で十分であるが、金属(口腔内で用いる歯科用金属として、24K、18K、Ti、Co-Cr合金、Au-Ag-Pd合金を用いた)では200℃、30分程度がよいものと思われる。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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