インデンオゾニド(1a)を塩化メチレン中で0.1等量のクロロスルホン酸と処理すると、四量化し20員環過酸化物ドデカオキサシクロアイコサンを約20%の収率で与える。この化合物のX-線構造解析から、(i)オゾニド(1a)の環化は立体特異的で、二種類のエナンチオマー異性体が交互に環に組み込まれること、また(ii)二つのペルオキシ基はお互いにトランスの関係にあること、が明らかになった。 インデンオゾニドの1-位置換基は環化の様式に大きな影響を与える。例えば、1-tert-ブチルインデンオゾニド(1b)の場合には、環化は二量化で止まり、10員環過酸化物へキサオキセカン(2b)を70%もの高い収率で与える。この反応のもう一つの特徴は、環化の立体化学で、インデンオゾニドの場合とは異なり、二つのペルオキシ基はお互いにシスの関係にある。
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