研究概要 |
本研究では地表面反射法地震探査,オフセットVSP,坑井間反射法地震探査データの深度変換を統一的に取り扱える等走時面の利用による3次元深度変換の手法を開発し、各種のモデルに適用し,その有効性を確認した。 その結果,以下のことが明らかになった。 1.震源と受振点の位置,反射波の走時,反射面までの平均速度が与えられると,反射点は震源と受振点を焦点とする楕円体の面上にある。したがって,複数の震源と受振点の組に対して二次元,三次元の場合,それぞれ楕円群,楕円体群を描き,それらの共通接線あるいは共通接面として反射面を得ることができる。 2.楕円群,楕円体群の共通接線および共通接面は調査地域を格子で区切り,各種弾性波探査データ記録上の各サンプルに対する楕円群が交差する格子点上に,その時刻における振幅値を加算することにより自動的に描くことができる。 3.従来,非常に手間のかかると考えられていた各種弾性波探査データの三次元のマイグレーションされた深度変換処理が,本手法により少ない計算時間,かつ少ないコアメモリーで簡便に行われる。
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