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1994 年度 実績報告書

ムギ類染色体間の同祖性に関する遺伝育種学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05660004
研究機関岐阜大学

研究代表者

古田 喜彦  岐阜大学, 農学部, 教授 (20021719)

キーワードパンコムギ / オオムギ / 染色体 / 補償能力 / 同祖性
研究概要

普通系パンコムギのChinese Springの第三、第六および七同祖群ナリテトラソミックとオオムギ染色体置換系統の6形質,分けつ数,草丈,穂長,小穂数,稔性および百粒重について調査し,欠失した染色体を過剰に存在するもしくは置換された同一同祖群染色体がどの程度表現型を補償するかを定量的(系統あたり約5個体,3反復)に分布した。第三同祖群については昨年度実施した結果を確認することができた。すなわち、ナリソミック3Aと3Bは相互によく似,平均値はいずれも正常系統の半分に低下し,六倍体といえども一対の染色体欠失の表現型への効果が大きい。一方,それらのナリソミック状態を補償するナリテトラソミックとオオムギ染色体置換系統の総合補償能力は、3A-3B間と、3B-3D間は相互に似た補償を3Dは3Aをかなり補償するが,3Aは3Dをそれより低い補償であった。オオムギの3H染色体はパンコムギの3A,3Bおよび3D染色体をかなり補償し、パンコムギの3A-3B-3D間と同じ補償程度であった。第六および七同祖群についてもコムギの欠失染色体をコムギの他のゲノムの染色体よりオオムギ染色体のほうがよく補償するという興味ある結果を得た。このことはコムギとオオムギの4ゲノムの染色体はほぼ同程度しか分化していないことを示している。従来,別作物として扱われ染色体的に比較のしようのなかったコムギとオオムギも両者間の生殖的隔離ほど染色体分化は大きくなく,他の同祖群染色体での同様の研究が期待される。コムギで育成した第三同祖群ナリーダイテロテトラソミック2系統による染色体腕ごとの補償分析も有効であることが確認でき,現在残りの10系統とオオムギ染色体片腕置換系統6系統を育成している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 古田 喜彦,張 偉,渡部 信義: "コムギとオオムギ第三同祖群染色体間の同祖性に関する遺伝育種学的研究" 中部地区育種談話会. 11 (1994)

  • [文献書誌] 古田 喜彦,張 偉,渡部 信義: "コムギとオオムギ同祖群染色体間の同祖性に関する遺伝育種学的研究" 遺伝学会. (発表予定).

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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