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1993 年度 実績報告書

イネラギッドスタントウイルスの虫媒性に関与する遺伝子の分子構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 05660040
研究機関北海道大学

研究代表者

上田 一郎  北海道大学, 農学部, 助教授 (10113523)

キーワードイネラギッドスタントウイルス / 媒介昆虫 / ゲノムセグメント
研究概要

1)いくつかのウイルス分離株において、トビイロウンカによる伝搬率に差が認められた。
2)ウイルスゲノムdsRNAを簡易迅速に多数の植物より抽出する方法を確立した。数グラムの感染葉より全核酸をフェノール抽出した後、LiCl沈澱によるssRNAの除去、CC41にdsRNAを吸着-溶出してdsRNA標品とした。本標品を電気泳動するとS9を移動度の差で識別出来た。
3)上記の方法で抽出したdsRNAを鋳型にしてcDNAを作成し、PCR法で全長cDNAを増幅することが出来た。このcDNAを大腸菌プラスミドpUC119挿入しクローニングした。
4)S9移動度の遅いものをS9U、速いものをS9Lとした。S9Lを持つ株のほとんどは伝搬率が低かったが、S9Lのみを持つ株でも、伝搬率がS9Uと変わらないものもあった。
5)pUC119にクローニングしたS9UとS9Lゲノムの塩基配列を決定して比較解析した。両者は同じ1132塩基よりなり電気泳動の移動度のさは長さによるものではなかった。S9LはUに比べて株によって幾つかの塩基置換が認められたが、全部のLに共通して843番目のAがCに置換していた。この置換が移動度の差を決定しているかを調べるために、この塩基のみを置換したcDNAと作成した後、+鎖と一鎖の両方を試験管内でRNAに転写し、さらにアニールしてdsRNAとし、電気泳動したところ、確かに移動度が速くなることを確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] F.Azuhata: "Close Similarity Between Structures of Rice Black-Streaked Dwavf and Maize Rough Dwarf Viruses" Journal of General Virology. 74. 1227-1232 (1993)

  • [文献書誌] I.Uyeda: "Nucleotide Sequence of Rice Dwarf Phytoreovirus Genome Segment2:Completion of Sequence Analyses of Rice Dwarf Uirus" Intervirology. 37(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] K.Murao: "Genomic Heterogeneity of Rice Dwarf Phytoreovirus Field Isolates and Nucleotide Sequence of Variants of Genome Sogment12" Journal of General Virology. 75(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] 上田一郎: "イネ萎縮ウイルスの全遺伝子構造" 植物防疫. 47. 449-452 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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