1、ホップ矮化ウイロイド(HSVd)とカンキツエクソコーテイスウイロイド(CEVd)間キメラウイロイドの作製 CEVdとHSVdの感染性cDNAクローンpBS-CEVとpBS-HSVから制限酵素PvuIとSacIIでCEVdとHSVdのTRドメインを分離した。これを両ウイロイド間で交換し、CEVdのTRドメインをHSVdのTRドメインで置換したキメラcDNAクローンpBS-CEHS-TRと、逆にHSVdのTRドメインをCEVdのTRドメインで置換したキメラcDNAクローンpBS-HSCE-TRを作出した。組み換えられたキメラcDNAクローンの分子サイズの解析より期待されるキメラウイロイドcDNAが構築されたことが確認された。 2、カンキツエクソコーテイスウイロイド(CEVd)とトマトapicalstuntウイロイド(TASVd)間キメラウイロイドの作製 CEVdとTASVdの感染性クローンpBS-CEVとpAS6から以下の手順でTASVdのTRドメインを分離し、CEVdのTRドメインと置換した。まず、TASVdのTRドメインの両末端に相補的な1組のDNAプライマーを合成し、TASVdのcDNAを含むプラスミドpAS6からPCRでTASVdのTRドメインを増幅させた。この時、プライマーの両端にCEVdのVドメインのTRドメイン側末端の配列を付加しておいた。一方上記プライマーの末端にあるCEVd配列と相補的な配列を持つ1組のDNAプライマーを合成し、PCRでTRドメインの欠損したCEVdのcDNAを増幅させた。上記2種類のPCR産物をPCR及びDNAリガーゼにより接合させ、CEVdのTRドメインをTASVdのTRドメインで置換したキメラcDNAクローンpBS-CEAS-TRを作出した。塩基配列解析の結果、CEVdのTRドメインがTASVdのTRドメインで置換されたことが確認された。
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