研究概要 |
本年度は,培養細胞レベルでの選抜法を主体に実験を行った。 (1)除草剤グリホセ-ト耐性芝(ベントパタ-)の作出を目的として,カルスレベルでのスクリーニングを行いそれぞれ50μM,500μM,1mMのグリホセ-トを添加したMS寒天培地(2,4-D 0.5ppm,BA 0.5ppm)に各60個移植した。1カ月の培養で,多くのカルスはかっ変したが,50μMのクリホセ-ト添加区で未かっ変のカルスが2個見出された。これらのカルスをさらにグリホセ-トで選抜し,250μMで6個,500μMで3個の耐性株を得た。一方では,遺伝子導入の準備としてベントパタ-からのプロトプラストの調製を試み,無菌培養茎葉を材料として4%セルラーゼオノズカ,1%マセロザイムR 10,0.2%ペクトリアーゼY 23,0.35M,マンニトールpH 5.8の酵素処理液を用いて28℃で3時間処理し,ろ過・洗浄後,茎葉1gあたり1×10^6個のプロトプラストを得た。 (2)除草剤パラコート耐性のヒメムカシヨモギの細胞融合相手となるヒマワリのプロトプラスト調製およびカルス培養の諸条件を検討した。プロトプラスト調製のための酵素処理液は1.0%セルラーゼオノズカRS,0.1%ペクトリアーゼY 23,0.5Mマンニトール,pH5.8が選ばれ,25℃16時間静置,20分振とう可。
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