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1993 年度 実績報告書

インゲン窒素固定系の成立を抑制する土壌要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05660070
研究機関東京農工大学

研究代表者

有馬 泰紘  東京農工大学, 農学部, 助教授 (90011973)

キーワードインゲン / 窒素固定 / 根粒菌感染 / 根粒形成 / 土壌要因
研究概要

十勝地方の湿性火山灰畑作土、乾性火山灰畑作土、沖積畑作土の3種と府中畑作土(多腐植性黒ぼく土)とその心土について、pH,CEC,交換性塩基,土壌3相等を測定しバーミキュライトの値と比較するとともに、それぞれの土壌のpHをそろえ根粒菌を接種してインゲンを播種し、播種後10日目までの根粒菌感染速度と根粒形成速度を根の次数別に解析した。主要な結果は次のとおりである。
1.個体全体の根粒菌感染速度は府中畑作土で著しく低く、沖積畑作土、府中畑心土で高かったが、その違いは主として3次根に認められた。
2.根粒形成速度は、府中畑心土で最も高く、次いで府中畑作土で高かったが、この違いは、この時点では主として2次根で認められた。
3.バーミキュライトでは、感染速度は畑土壌よりも高く、特に2次根に対する感染では畑土壌と著しい差が認められた。
4.バーミキュライトと畑土壌の化学性の比較では、交換性マグネシウムの含量に著しい差が認められた。
以上の結果から、次の諸点が推察された。
1.2次根に対する極初期の感染には、一定濃度以上の土壌窒素が抑制的に作用するほか、マグネシウム濃度が強く影響している可能性がある。
2.3次根以上の高次根に対する感染には、低濃度の土壌窒素が極めて促進的に作用する。
3.感染速度と根粒形成速度は互いに独立であり、感染抑制要因が根粒の発達抑制要因になるとは限らない。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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