• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

異種アルミニウムイオンに対する植物の耐性機構

研究課題

研究課題/領域番号 05660071
研究機関岐阜大学

研究代表者

原 徹夫  岐阜大学, 農学部, 教授 (50021720)

研究分担者 小山 博之  岐阜大学, 農学部, 助手 (90234921)
キーワードアルミニウムイオン / Al耐性機構 / 植物培養細胞
研究概要

アルミニウム(Al)イオンは土壌溶液中で複雑なイオン形態をとり、植物にたいするそれらの毒性は異なると考えられている。本研究では、同一培地pHで、Alイオン種(モノマーAl、ポリマーAl)に対するイネ、オオムギの生育反応を、個体植物あるいは培養細胞レベルで比較した。
AlCl_3を直接水に溶かしてモノマーAlイオン培養液を、またNaOHでpHを調製した100mM AlCl_3溶液(ポリマーAlイオン)を希釈して所定のAl濃度の培養液を作成し、Ferron(8-hydroxy-7-indo-5-quinolinesulfonic acid)で測定したところ、両培養液間にはポリマーAlイオン濃度に大きな差が認められた。これらのAl処理液と完全水耕液を別個に用意し、植物体を毎日交互に移し変える方法でAlイオンとリン酸の沈殿を避けて約2週間栽培し、植物の生育、根の伸長、Al含有率を測定し、Alイオンの生育阻害の強さを比較した。その結果、Alイオンの生育阻害はイネよりもオオムギにおいて大きく、また両植物の場合とも根のAl含有率にはポリマーAl、モノマーAlイオン処理間に大差が認められなかったが、Alイオンの生育阻害はモノマーA1イオン処理で大きくなった。
モノマーAl、ポリマーAlをそれぞれ100μM添加した培地にイネ、オオムギ培養細胞を移植し、10日間培養したところ、Alイオンの生育阻害はイネよりもオオムギにおいて大きく、Al耐性の順位は培養細胞レベルと個体植物レベルで一致した。しかし、Alイオンの生育阻害においてAlイオン種間に差が認められず、今後植物細胞の培養法などを検討する必要があると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hara Tetsuo: "Growth response of three plants to different aluminum ions in culture solution" Res.Bull.Fac.Agr.Gifu Univ.(58). 93-100 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi