• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

Aspergillus nigerのアミン酸化酵素の局在性と補欠分子族の決定

研究課題

研究課題/領域番号 05660098
研究機関山口大学

研究代表者

足立 収生  山口大学, 農学部, 教授 (20027189)

研究分担者 品川 恵美子  宇部工業高等専門学校, 助教授 (20116726)
キーワードアミン酸化酵素 / キノプロテイン / Aspergillus niger
研究概要

Aspergillus nigerの生産するアミン酸化酵素を使用する新しいヒスタミン計、あるいは鮮度計の開発が諸外国で進められている。本酵素の産業上の利用を促進するためにも、本酵素に関する2つの未解明な点を早急に解決する必要に迫られている。ひとつは、本酵素の補欠分子族の実態の解明であり、他は本酵素の糸状菌細胞における局在性である。
補欠分子族の実態について研究するために、酵素を大量に調製したのち、阻害剤で酸素を阻害して得られる、不活性化酵素を加水分解して、特徴的に着色しているペプチド画分を精製、単離した。単離されたペプチドのNMR測定とMASSスペクトルの結果、従来報告されていた補欠分子族に形状は類似しているようであるが、存在形式が従来の考えでは説明できないことが明らかになった。次年度に、さらにこの点について究明の予定である。
一方、酵素の局在性を知るために、精製酵素を使用して抗体を調製するとともに、菌糸体からスフェロプラストを調製し、これを免疫化学的に抗体によって処理する方法を試みた。この過程と、上記の酵素の精製過程両方から、Aspergillus nigerには2種類の互いに異なるアミン酸化酵素が生成されている可能性が示唆された。これは、従来アミン酸化酵素をコードしている遺伝子が2つ知られているが、そのうち1つが発現すると考えられていたのに反して、2つの遺伝子が2つの別々の酵素を発現していることを示していて、新しい研究へとさらに発展する可能性を示唆している。次年度には、従来から試みているスフェロプラスト法に加えて、菌糸体を輪切りにしたのち、抗体で処理する方法も試みることで、アミン酸化酵素の局在性が完全に解明できるものと期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 足立収生: "キノプロテインアルコール脱水素酵素" 化学と生物. 31. 224-234 (1993)

  • [文献書誌] Mamoru Yamada: "Topological Analysis of Quinoprotein Glucose Dehydrogenase in Escherichia colo and Its Ubiquinone-binding Site" J.Biol.Chem.268. 12812-12817 (1993)

  • [文献書誌] Kazunobu Matsushita: "A Novel Quinoprotein Methanol Dehydrogenase Containing an Additional 32-kDa Peptide Purified from Acinetobacter methanolicus.Identification of the Peptide as a MoxJ Product" Biochemistry. 32. 5576-5582 (1993)

  • [文献書誌] Kazunobu Matsushita: "Advances in Microbial Physiology 33巻" Academic Press, 50 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi