研究課題/領域番号 |
05660112
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
内山 裕夫 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (00185042)
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研究分担者 |
岩崎 一弘 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 主任研究員 (30193717)
富岡 典子 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (40168399)
矢木 修身 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 室長 (40132865)
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キーワード | メタンモノオキシゲナーゼ / メタノトローフ / トリクロロエチレン |
研究概要 |
1.地下水汚染物質であるトリクロロエチレン(TCE)を分解する可溶性メタンモノオキシゲナーゼ(sMMO)遺伝子のクローニングおよび塩基配列の解読・解析を行った。 (1)TCE分解菌であるメタン酸化細菌Methylocystis sp.M(M株)より得られたsMMO遺伝子のうち、これまで解読されていなかった部分についてシークエンスを継続した結果、構造遺伝子全領域約6kb全てを明らかにすることが出来た。また、既に明らかにしたsMMOのN末端アミノ酸配列と照合した結果、完全に一致した為、sMMO遺伝子であることが確証された。 (2)得られた塩基配列について解析を行ったところ、以下の点が判明した。 ・メタン資化性菌Methylosinus trichosporium 0B3b、Methylococcus capsulatus BathとDNAおよびアミノ酸レベルにおいて非常に高い相同性が認められた。 ・sMMO遺伝子群を構成しているmmoX、mmoY、mmoB、mmoZ、mmoCについて検討した結果、活性中心に特異的な構造の存在、コドンのサードレターにはGCが高頻度で認められること、メタル結合部位の存在など、sMMOの活性に関与する重要な特徴を見いだした。 2.sMMO遺伝子をコードしたプラスミドpWM3をE.coliに導入し、TCE分解能および産生タンパクを電気泳動にて測定・検討した結果、分解活性は認められず、pWM3に由来するタンパクの生成も認められなかった。今後は発現化と伴に、sMMOコンポーネントの一つであるヒドロキシラーゼはサブユニット構造を有する高分子量タンパクで活性中心には鉄イオンを必要とするため、E.coliでも正確にアッセンブリされるよう、検討する必要がある。
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