研究課題/領域番号 |
05660115
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大久保 明 東京大学, 農学部, 助教授 (20111479)
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研究分担者 |
吉村 悦郎 東京大学, 農学部, 助手 (10130303)
山崎 素直 東京大学, 農学部, 教授 (00011982)
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キーワード | キャピラリー電気泳動 / DMSO還元酵素 / CZE / モリブデン酵素 / ミセル動電クロマトグラフィー / MEKC |
研究概要 |
1.DMSO還元酵素の精製 現有の諸設備を利用して脱窒光合成細菌Rhodobacter sphaeroides f.s.denitroficansを嫌気的・光条件下でDMSOを添加して培養し、DMSO還元酵素を誘導合成させた。培養した菌体のペリプラズム画分より硫安沈澱、ゲルろ過、イオン交換、ヒドロキシアパタイトカラムを用いてDMSO還元酵素を抽出、精製した。精製した酵素をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により検定し、ほぼシングルバンドになっていることを確認した。 2.キャピラリー電気泳動装置によるDMSO還元酵素の酵素活性の検出 キャピラリー電気泳動装置(現有)を用いDMSO、DMSをミセル導電クロマトグラフィー法で分離分析する最適分析条件を検討した。その結果、pH7の100mMほう酸バッファーと50mMのリン酸バッファーを混合しSDSを50mMになるように加えた泳動バッファーが分離には最適であり、印加電圧は15KV、試料の注入方法は5cmで10秒の落差法、検出は200nmで行うことと結論した。さらにDMSOとDMSのキャピラリー電気泳動法での分析定量性をの検討をおこない、活性測定には充分の定量性を有することを確認した。実際の酵素反応は4mlのスクリュウキャップ付きバイアル中を行い、酵素活性は50mM PIPESバッファー中のDMSOのDMSへの変換を追跡することによって行った。確立したキャピラリー電気泳動法によって、様々の条件でDMSO還元酵素の酵素活性を測定した。今回測定した値を従来のベンジルビオローゲンを用いた方法と比較し、よい相関を示すことを確認した。この方法を用いてDMSO還元酵素への電子供与体の検索をすすめている。
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