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1994 年度 実績報告書

コメ蛋白質遺伝子プロモーターを用いたイネ種子での異種良質蛋白質の発現

研究課題

研究課題/領域番号 05660134
研究機関名古屋大学

研究代表者

松田 幹  名古屋大学, 農学部, 助教授 (20144131)

キーワードコメタンパク質 / 遺伝子導入 / 機能性食品タンパク質 / ラクトフェリン / 形質転換イネ
研究概要

昨年度までの研究により、コメタンパク質プロモーター・GUS融合遺伝子を構築し、イネに導入して形質転換植物体を得るとともに、その種子において外来遺伝子であるGUSを特異的に発現させることができた。しかし、GUS遺伝子の形質転換イネ種子での発現効率は必ずしも高いものではなかった。そこで、今年度は、まずイネ種子での発現量が最も多いグルテリンの遺伝子、およびイネ種子でのデンプン合成における枝付け酵素(branching enzyme)の遺伝子を用いて、それらのプロモーター活性を比較した。その結果、昨年度用いたイネ種子アルブミンおよびプロラミンの遺伝子プロモーターに比べて、グルテリンプロモーターあるいはbranching enzymeプロモーターは形質転換イネ種子での転写活性が高く、遺伝子導入による異種良質タンパク質のイネ種子での特異的発現に適していることが明らかとなった。次に、異種タンパク質として牛乳ラクトフェリンを選択し、そのN-末端活性ペプチドのイネ種子での発現を試みた。ラクトフェリンペプチドは優れた抗菌活性を持ち、特にリステリアなどの病原性細菌にも効果があることから、食品由来の機能性ペプチドとして注目されている。このペプチドをコードするオリゴヌクレオチドを合成し、2本鎖とした後プラスミドに組み込み、大腸菌を形質転換した。いくつかの陽性クローンについて組み込まれたDNA断片の塩基配列を決定し、ラクトフェリンペプチドをコードする_CDNAクローンを得た。現在、この_CDNAをグルテリンプロモーターおよびbranching enzymeプロモーターに連結し、イネ培養細胞への導入を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Matsuda T.and Nakamura R.: "Molecular structure and immunological properties of food allergens." Trends food Sci.Tech.4. 289-293 (1993)

  • [文献書誌] 中村 良、松田 幹: "低アレルゲン米の分子育種" バイオサイエンスとバイオインダストリー. 52. 30-32 (1994)

  • [文献書誌] Adachi,T.: "Allergenic proteins in rice." Postharvest biochemistry of plant food-materials in the tropics.3-15 (1994)

  • [文献書誌] Matuda,T.: "Isolation and properties of concanvalian A-like lectin in sword bean." Postharvest biochemistry of plant food-materials in the tropics.17-24 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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