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1994 年度 実績報告書

ラット肝臓の小胞体におけるタンパク質代謝を司る新しいシステインプロテアーゼ

研究課題

研究課題/領域番号 05660139
研究機関京都大学

研究代表者

裏出 令子  京都大学, 食糧科学研究所, 講師 (90167289)

キーワードシステインプロテアーゼ / 小胞体 / クローニング / cDNA / 発現
研究概要

動物細胞において、生合成された新生ポリペプチド鎖のうち間違った構造が形成されて正常な機能を欠いたタンパク質は生命維持のために危険であり、小胞体内で分解されることが示されつつある。著者はこの分解を司ると考えられる全く新しいタイプのシステインプロテアーゼを、ラット肝臓の小胞体から世界に先駆けて単離することに成功した。ER-60プロテアーゼ及びER-72プロテアーゼと命名したこれらのシステインプロテアーゼの活性中心とその性質を分子レベルで解析することを目的に研究を行い、平成6年度は以下の研究実績を挙げた。
1.ER-60プロテアーゼとER-72プロテアーゼの性質を解析し、これらが他の既知のシステインプロテアーゼとは異なる特異な性質を有することを見いだした。
2.ヒトER-60プトテアーゼのcDNAのクローニング
平成5年度にクローニングしたラットER-60プロテアーゼのcDNAを用いてヒトのcDNAを、Chang liver細胞から作製したcDNAライブラリーからクローニングした。さらにその全塩基配列を決定した。
3.ラット及びヒトER-60プロテアーゼの大量発現系の確立
平成5年度に確立したラットER-60プロテアーゼの大腸菌での発現系をさらに改良し、大量にラット及びヒトER-60プロテアーゼタンパク質を得ることに成功した。
4.(3)により得られたタンパク質の結晶化を試み、いくつかの結晶化条件を見いだした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Reiko Urada,Yasuyuki Takenaka and Makoto Kito: "Protein Degradation by ERp72 from Rat Mouse Liver Endoplasmic Reticulum" The JOURNAL OF BIOLOGIGAL CHEMISTRY. 268. 22004-22009 (1993)

  • [文献書誌] 裏出 令子: "動物細胞オルガネラに特異的なタンパク質および脂質代謝に関する研究" 日本農芸化学会誌. 67. 1681-1686 (1993)

  • [文献書誌] 裏出 令子、鬼頭 誠: "ER腔内のプロテアーゼ活性をもつ溶性タンパク質群" 生体の科学. 44. 681-683 (1993)

  • [文献書誌] 裏出 令子: "小胞体局在性新規システインプロテアーゼータンパク質の品質管理に関与か-" 生化学. 66. 355-358 (1994)

  • [文献書誌] 裏出 令子、鬼頭 誠: "小胞体特異的システインプロテアーゼ" 現代化学増刊〔酵素研究の新展開」. (発表予定).

  • [文献書誌] Makoto Kito,Yasuyuki Takenaka and Reiko Urade: "The 1,10-Phenethroline Micelles-copper(I) Complex Catalyzes Protein Degradation" FEBS LETTERS. (発表予定).

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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