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1994 年度 実績報告書

機能評価に基づいた河畔ゾーンの管理手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05660152
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 太士  北海道大学, 農学部, 助教授 (90172436)

研究分担者 菊池 俊一  北海道大学, 農学部, 助手 (10250490)
矢島 崇  北海道大学, 農学部, 助教授 (90142702)
キーワード河畔林 / 撹乱 / 倒流木 / 河畔ゾーン / 水温 / 落葉リター
研究概要

本年度は、河畔林の動態と渓畔ゾーン機能評価について検討した。対象とした機能は、日射遮断、倒流木供給、落葉供給である。
まず河畔林の動態に関しては、十勝川流域の本流と支流において、19ヶ所の植生調査区を設置し、樹種、樹高、胸高直径、林床植生、堆積物サンプル調査、地形測量を実施した。これにより、立地条件のヘテロ性と優占樹種との間に明瞭な対応が認められた。日射遮断効果については、問寒別流域支流において熱収支を実施しその効果を定量的に計測するとともに、広範囲を網羅するために各支流の夏期最高水温を流域面積、オープン長、標高などを説明変数として推定する重回帰モデルを作成した。2つのモデル結果はよく合致し、良好な推定が可能であることが明らかになった。とくに、重回帰分析の結果、河畔林によって覆われていないオープン長が最も強く影響することが明らかになり、その重要性が確認できた。倒流木が魚類に与える影響を明らかにするため、昨年度より猿払川支流の一部区間において倒流木の除去実験を行った。その結果、倒流木の除去後大きな河床変化が生じ、カバー率が低下し淵の個数が減少した。魚類については、サクラマスとフクドジョウの生息密度低下が明らかになり、魚類の生息に対するカバーの重要性が示唆された。さらにサクラマスは淵頭を好んで利用することが知られており、サクラマスの生息密度低下には淵の個数の減少も影響していると推測された。落葉供給については、落葉広葉樹林を流れる幌内川で実施しした。河川内に供給される年間落葉リター量はおよそ2.6トンで、そのうち約5割が落葉後積雪開始の11月まで滞留していることが明らかになった。また落葉リター滞留には倒流木の存在が重要であることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤哲・中村太士: "地表変動に伴う森林群集の撹乱様式と更新機能" 森林立地学会誌. 36. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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