1、粉体化木質材料(オガ屑)の微生物繁殖の場(バイオリアクター担体)としての適性評価 (1)オガ屑の樹種別・粒度別の空隙率、水分保持能、排水能、濾水抵抗を検定した。(2)木材の対バクテリア耐性の樹種別・組織別相違を明確化した。(3)木材の耐摩耗性の樹種別・組織別相違を明確化した。(4)化木材の抗菌性成分を明確化した。以上の結果、適性はカラマツ>スギ>トドマツ>エゾマツ>ヒノキの順であった。 2、好気性土壌バクテリアのスクリーニグと特性評価 (1)システムに向くバクテリアのスクリーニングを行った。(2)バクテリアの働きにより生ゴミ分解過程で生成する各種陽イオン・陰イオンを定性・定量した。(3)生成する低分子酸類・アルデヒド・ケトン類の定住・定量をおこなった。(4)タンパク質由来のアミノ酸・プトマイン・アンモニア・メルカプタン等を定性・定量した。以上の結果、システム内がアルカリ側に傾くとアンモニア臭が発生し、酸性側に傾くと酪酸・プロピオン酸などの酸敗臭が発生することが判明した。トラブル発生には、pH、含水率の調整が重要である事が判明した。 3、微生物の生ゴミの分解処理能力を検定 微生物の生ゴミの分解処理能力を検定した結果、炭酸ガス発生(分解量)は、タンパク質(肉)>デンプン(米)>ヘミセルロース(大根)>脂質(てんぷら油)の順であった。これらを混合すると炭酸ガスの発生は大幅に促進されることが判明し、微生物の繁殖のためにもバランスのとれた栄養条件が必要であることが判明した。
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