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1994 年度 実績報告書

木材の横圧縮による大変形

研究課題

研究課題/領域番号 05660188
研究機関京都大学

研究代表者

師岡 敏朗  京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00192378)

研究分担者 則元 京  京都大学, 木質科学研究所, 教授 (20027163)
キーワード圧縮試験 / 大変形 / 横方向 / 圧変ひずみ
研究概要

木材の横方向における力学的特徴は、細胞壁実質と空隙とで形成される幾何形状に大きく依存するため、繊維方向における場合、あるいは空隙を持たない他の多くの材料と異なり、それが端的に現れてくるのは、圧縮大変形過程においてである。平成5年度では、広い比重範囲にわたる広葉樹材を選び、それらについて横圧縮大変形を統一的に表現する応力-歪式を見いだした。平成6年度においては、この応力-歪式に導入した2種類のパラメーター(b、k)の粘弾性的特徴を明らかにするため、その温度・ひずみ速度依存性を検討した。すなわち、針葉樹材2種(スギ、ヒノキ)、広葉樹材4種(シラカシ、クリ、カツラ、バルサ)について圧縮速度0.05〜100mm/minで、気乾材について温度20℃,飽水材について温度20〜100℃にわたって横圧縮試験(放射方向、接線方向)を行った。得られた応力-ひずみ曲線は、上の場合と同様に、大変形領域にいたるまで、樹種を問わず上記の2種のパラメーターを含む応力-歪式で記述できた。b値は降伏後の応力上昇の度合いを示し、スギ、ヒノキについて、ひずみ速度や温度によらず一定値であった。しかし、カツラ、クリ、シラカシについてひずみ速度および温度の増加につれてb値は顕著な増加を示した。一方、kは大変形領域におけるポアソン比に関係していて、どの樹種についても温度によって変化しなかった。またスギ、ヒノキ、カツラについてはkはひずみ速度によらないが、クリ、シラカシについてのそれは、ひずみ速度の増加につれて大きく低下した。これら、b値やk値の変動の原因は主に、圧縮時に生じる材内での水分流動によることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 劉一星: "木材の横圧縮大変形(第1報)" 木材学会誌. 39. 1140-1145 (1993)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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