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1993 年度 実績報告書

クラフトパルプ残留リグニン・糖鎖間エーテル結合の微生物分解に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05660189
研究機関京都大学

研究代表者

渡邊 隆司  京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (80201200)

研究分担者 桑原 正章  京都大学, 木質科学研究所, 教授 (40035978)
キーワードクラフトパルプ / リグニン / LCC / バイオブリーチング
研究概要

パルプ残留リグニンを単離するため、Trichoderma viride起源のセルラーゼを,硫酸アンモニウム沈殿とゲルろ過によって精製した。精製した酵素を用いるメンブレンバイオリアクターを使用して広葉樹クラフトパルプを分解し,限外ろ過膜内に残留した高分子画分と膜を通過した低分子画分に分離した。低分子画分はさらにシリカゲルカラムクロマトにより精製しUV吸収を持つ画分を単離した。バイオリアクター法は,バッチ法に比較し著しく分解効率が高いため、残さとして残る残留リグニンの量が0.35%しかなく,しかもこの画分はいかなる溶媒にも不溶であった。一方,従来分析されていない水溶性の低分子画分に着色性物質が多量に存在することを見い出した.この物質のうちの主要画分はNMRにより糖鎖由来であることが示唆された.この結果,一部の縮合構造を持つ高分子成分のみでなく,低分子の着色性物質の分解除去が重要であることが示された。この区分はキシランを主成分とするが、キシラン、グルコマンナン、セルロース以外の多糖を構成成分に持つ。現在分離した画分の構造をさらに詳しく検討するとともに、木材腐朽菌の保存菌株を液体培養し,クラフトパルプ中の着色性物質及びLCCモデル化合物の分解実験を継続中である.

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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