研究課題/領域番号 |
05660246
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小田 滋晃 京都大学, 農学部, 講師 (70169308)
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研究分担者 |
加賀爪 優 京都大学, 農学部, 助教授 (20101248)
宇山 満 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (90176735)
稲本 志良 京都大学, 農学部, 教授 (80026468)
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キーワード | 農業経営情報システム / 農業情報化 / 高度情報化対応 / システム開発・評価 / 情報化支援 / システム保護 / 費用・便益分析 / ハード・ソフト |
研究概要 |
現在、農業経営における高度情報化対応は重要な課題の1つである。にも関わらず、適切な指針を欠いたまま手探り的な状況のもとで行なわれることが多い。その理由として、現在、コンピュータのハード・ソフト面とも開発・整備の途上にあり、年々めまぐるしく変化してきていることがある。 そもそも、このような状況の中で、個々の農業経営が急速な情報化環境の変化に独自に対応することはほとんど困難である。そのために、機器・ソフトの選択・購入のための指針の提供、それらの適切な利用を可能にするための教育、更にはソフトの開発・提供等も含めて、公的機関や農協等の団体、私企業による支援体制の整備と支援活動は不可欠である。 本研究は、高度情報化対応を目指す農業経営に対して、このような情報化支援を行なっていく上で必要な基礎理論を社会経済的観点、私経済的観点から構築することが目的である。そして、本年度に行った研究実績は以下の通りである。(1)研究費交付直後の8月8日に、参加メンバー4人による研究会を実施。本研究の目的と研究方法に関して共通の認識に到達。(2)第2回研究会を9月6日に実施。既存研究のレビューに関する研究成果の報告と討論を実施。(3)農業情報化の専門家として著名な米国テキサスA&M大学マッグラン教授の来日の機会を捉えて、合同の研究会を9月22日に実施。(4)調査及び理論的研究を引続き実施中。以上の研究活動によって得られた特筆すべき知見の1つは、わが国の場合、情報化に関する事例紹介的、叙述的研究は多いが当研究が目指している基礎理論的研究が極めて不足していること、2つは、大学・関係機関・団体・企業等が各々独自に情報化活動を展開しているが、それらが明確な理論的根拠をもたず活動していること、3つは、ソフト、情報システム、費用便益何れについても科学的、客観的評価のための理論と方法が全く欠如していることである。
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