1.実験の目的と方法:マグネルポット6コに砂を4コにクロボクを詰め、更に、コンポスト量を種々に入れて、露地に置き、それらのポットにベンリナ、ホーレンソウ、シソ、水稲を順次栽培して、その生育状態、植物体に吸収された重金属量、生産物量を調査し、コンポスト施用による生育障害の有無、施用適正量の把握に努めた. 2.適正施用量:紙面の都合上、ベンリナの場合についてのみ述べる.ベンリナの収穫量、葉と根に含まれる窒素量とコンポスト施肥量について検討すると、コンポストの施肥量が0.62kg以下では、施肥量の増加につれて、収穫量も増加している.しかし、0.62kgを越えて施肥を行うと、収量は減少している.つまり、ベンリナを砂で栽培した場合、最適施肥量は0.62kg程度である事が分かる.リン含有量は施肥量の増加とともに葉と根に含まれるリン酸含有量は増加していることが分かる.植物や土壌の違いにより、コンポスト施用量の最適値がそれぞれに存在することが分かった. 3.コンポストの安全性:作物体中の亜鉛含有量は施肥量の増加とは無関係である.Hg、As、Cdについては、含有量が検出されなかった. 4.まとめ:コンポストは肥料価値が高い事、土壌、植物の種類により、コンポスト最適施肥量がある事、重金属含有量から判定してコンポストの施肥によって土壌、植物の生育が危険にさらされるこはない事などが分かった.
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