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1994 年度 実績報告書

繰返し載荷による泥炭の圧縮特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05660283
研究機関北海道工業大学

研究代表者

神谷 光彦  北海道工業大学, 工学部, 教授 (60001997)

研究分担者 川端 伸一郎  北海道工業大学。工学部, 助手 (10224833)
キーワード泥炭 / 圧密 / 繰返し載荷 / 圧密速度 / 圧密係数 / 二次圧密係数
研究概要

泥炭地盤に築造された低盛土などが交通荷重のような短周期の繰返し荷重を受けたときの,泥炭地盤の沈下の要因を解明するために,繰返し載荷試験により泥炭の沈下挙動を調べる基礎的な実験を行った。
載荷周期10秒の繰返し載荷試験では,繰返し荷重の大きさによる違いをみると,圧密降状応力の5倍程度の荷重のとき,最も沈下ひずみが大きくなっている。これは,長周期の繰返し載荷でも同様の傾向が認められており,この荷重領域で泥炭の構成素材の圧縮や破断による沈下が卓越することを示している。
繰返し載荷による沈下速度をみると,前述の荷重領域で速度が大きく,それ以上,これ以下の繰返し荷重では沈下速度は小さくなる傾向を示している。また,これを静的圧密試験の沈下速度と比較すると,圧密降状応力の5倍程度の繰返し荷重までは,繰返し載荷と静的圧密に沈下速度の差はみられないが,繰り返し荷重が大きくなると沈下速度が静的圧密より小さくなり,長周期の繰返し載荷と異なる傾向を示している。これは泥炭特有の性質と考えられる。すなわち,圧密係数は粘性土では圧密圧力によらず一定であるが,泥炭では圧密圧力の増大に伴い小さくなる傾向を示す。それゆえ,短周期の繰返し載荷では排水面近傍の圧密が促進され,圧密係数が小さくなり,排水が防げられるため,繰返し載荷により発生した過剰間隙水圧が地盤内部に蓄積されることにより,圧密速度が小さくなったものである。
このように,泥炭の繰返し圧密では交通荷重のような短周期と地下水位の変動のような長周期の繰返し圧密では地下挙動が異なるため,短周期の繰返し圧密試験をさらに継続することを検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 神谷光彦: "繰返し載荷による泥炭の圧縮挙動" 平成6年度農業土木学会大会講演会要旨集. 50-51 (1994)

  • [文献書誌] 神谷光彦: "短周期の繰返し載荷による泥炭の圧縮特性" 平成7年度農業土木学会大会講演会要旨集. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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