基幹的農道を軸とした農道整備のネットワーク化の手法の構築のための基礎調査は、今年度が最終調査年度であるから、これまでに調査した地域の補足調査を行った。3年間の調査で得られた知見は以下の点である。 農道を機能の面からみると、主として農産物の流通および農村地域住民の日常生活に利用されるトラッフィク機能を重視した基幹的農道と、主として農業生産に寄与するアクセス機能を重視した支線農道とに大別される。 (1)基幹的農道の利用頻度は、農業経済地帯、既存の幹線道路の位置、DID都市の位置、農産物の出荷地と仕向先などの要因に規定される。 (2)支線農道利用頻度は、農業経済地帯による差異は明確でなく、むしろ農業生産形態と集落形態によって規定される。 農道をネットワークとして考えた場合、各農道が有する機能が十分発揮されるような農道網の整備が重要である。またこのような農道整備によって外部経済効果を期待することが出来る。
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