研究課題/領域番号 |
05660293
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
岩崎 正美 鳥取大学, 農学部, 助教授 (60032299)
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研究分担者 |
伊藤 邦夫 鳥取県農業試験場, 室長
神近 牧男 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (20032310)
石原 昴 鳥取大学, 農学部, 教授 (30032056)
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キーワード | 再生紙 / マルチング / 畑作 |
研究概要 |
これまで、畑作における再生紙マルチの雑草抑制効果や地温上昇の抑制効果について明らかにした。 本年度は、まず、再生紙マルチの特性の一つである土壌温度上昇抑制効果を利用して夏期の高温時に栽培が困難とされる秋ダイコンの栽培を砂丘地で試みることによって、いわゆる高原野菜の低地での栽培の可能性を見いだす実験を実施した。再生紙マルチに坪量120g/m^2を用い、比較資材としてポリシャイン、乳白ビニールを用いた。実験の結果以下の事項が明らかとなった。 1)再生紙マルチは、地上潅水によって収縮が生じ、再生紙が発芽初期のダイコンに接触し、根部が曲がる現象を生じた。 2)再生紙の劣化は、スプリンクラ潅水開始後19週間目には、ほぼ土となって土壌に還元され再生紙の役目を消滅させる。 3)秋ダイコンへの再生紙の利用についてはその可能性は高い。しかし、収量に関して分散分析の結果試験区間に有意差は得られなかった。 平行してハウスでの花卉栽培における再生紙の利用の可能性を見いだすべく、パイプハウス内において再生紙を含むマルチ資材が花卉植物の生育に与える影響を地温分布とともに調査した。その結果以下の事項が明らかとなった。 1)再生紙マルチは、時間の経過とともにその昇温抑制効果が減少していく傾向がある。植物の繁茂、紙質の劣化や破れなどのほかに紙が地表面になじんで、裸地の状態に徐々に近づく。 2)再生紙を2重に被覆することによって昇温の抑制効果は1枚の再生紙よりも低くなる。 3)昇温抑制は、坪量の高くなるほどその効果が期待できる。
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