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1994 年度 実績報告書

家畜消化器内でのメタン生成と硫酸・硝酸還元

研究課題

研究課題/領域番号 05660314
研究機関京都府立大学

研究代表者

牛田 一成  京都府立大学, 農学部, 助教授 (50183017)

研究分担者 小島 洋一  京都府立大学, 農学部, 教授 (80046490)
キーワードルーメン / 大腸 / メタン生成 / 硫酸還元
研究概要

めん羊ルーメンと豚大腸におけるメタン菌と硫酸還元菌数を測定したところルーメンではメタン菌が優占的水素利用菌であり、一方豚大腸では硫酸還元菌が、その地位にあることがわかった(本研究平成5年度報告)。しかし、その理由がわからなかったので、平成6年度にひきつづいて検討した。
まず、消化管内容物の硫酸イオン濃度を測定した。めん羊ルーメンでは、給餌後1時間で最大値であった。1mMを示し、その後緩やかに減少し始め4〜6時間後には検出限界してFになった。一方、豚育腸内容物の硫酸イオンは、最大値5mMを示し、濃度もめん羊ルーメンより一貫して高く推移した。インピトロでは、少くとも15mM程度の硫酸イオンがないと、硫酸還元菌は、電子伝達で成育しないので、めん羊ルーメンは硫酸イオン濃度が低すぎることが理由のひとつと思われた。そこで、人為的に硫酸イオン濃度を増加地、メンタン生成と硫酸還元の間の電子利用率の差が変化するかどうか調べた。その結果硫酸イオンを10mMまで増加させると硫酸還元による電子処理が増加することがわかった。このとき、メタン生成による電子処理理由は、減少した。20mMまで硫酸イオン濃度を増加させると、全体の8から12%の電子が硫酸還元によって処理されるようになった。しかし、活性汚泥などの例では、硫酸イオンが20mMまで増加すると半分以上の電子が硫酸還元によって処理されており、ルーメンは、他にあまり例のない特殊な環境であることがわかった。ルーメンでは、水素生成菌とメタン菌が、かなり強固な共生関係を形成しており、硫酸還元菌では、それをおきかえることがむつかしいものと推測された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大橋雄二 ほか4名: "めん羊ルーメンと豚育腸における硫酸還元菌とメタン生成菌の関係" ルーメン研究会報. 5. 49-53 (1994)

  • [文献書誌] K.USHIDA it al.: "Sulphate Reductioy and methanogenesis in the ovine Rumen and Porcine caecum:A compaRisoy of Two microbial ecosystems" Deutche Tieiartzlich Wochenscrift. (印刷中). (1995)

  • [文献書誌] 牛田一成 ほか2名: "家畜消化管におけるメタン生成と硫酸還元" 栄養整理研究会報. 39(印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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