研究概要 |
鳥・ヒトオウム病・哺乳類由来C.psittaciおよびC.pecorumの主要外膜蛋白質遺伝子ompAおよび熱ショック蛋白質遺伝子groELのDNA多形性をPCR法と制限酵素切断像解析の組合せから明らかにした.これらの遺伝子のDNA多型性は以前に我々が報告したゲノムDNAの多型性と一致し,さらに今回の結果はゲノムDNA解析ではわからなかった株間の差異を明らかにした.この結果はゲノムDNA解析ではわからなかった株間の差異を明らかにした.この結果を第8回国際クラミジアミーティングで報告した。さらに,Random Amplified PCR Diversity(RAPD)解析を行い,種および型,さらに個々の分離株に固有な断片が増幅されることを明らかにした.この結果からRAPD解析がクラミジア感染症の分子疫学的研究に有用であり,また,病原性の指標としても用いられうることがわかった.さらに代表的なクラミジア株のgroELおよび16S rRNA遺伝子の塩基配列を決定した.以上の成績からC.psittaciおよびC.pecorumはC.trachomatisと異なった遺伝学的性質をもっていること,および病原性と関連した遺伝型の存在を示唆した。
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