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1994 年度 実績報告書

骨格筋・心筋細胞内遊離Ca濃度の新しい定量法-高分子量Ca指示薬と黄色ブドウ球菌α毒素による-

研究課題

研究課題/領域番号 05670055
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

小西 真人  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (20138746)

研究分担者 渡辺 賢  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60191798)
キーワード骨格筋 / カルシウム濃度 / Ca指示薬
研究概要

蛙骨格筋単一筋繊維に高分子dextranと結合したfura-2(fura dextran)を注入し、筋細胞からの蛍光と収縮張力を同時に測定した。単一筋繊維の細胞膜をβ-escinで処理し、細胞質からの種々のサイズの分子の漏出を調べた。(1)細胞質のATP(分子量約600)が枯渇するすることによるrigor張力、(2)分子量約1万のfura dextranが漏出することによる蛍光強度の減少、(3)細胞質から細胞外液中に漏出した蛋白(分子量1万4千-8万)の電気泳動による検出、の3つの方法により、細胞膜の透過性を評価した。その結果、β-escin処理した細胞膜は、ATPなどの低分子をよく通すが、分子量1万のfura dextranはゆっくりとしか漏出せず、またほとんどの蛋白は細胞内に維持されることがわかった。したがって、β-escin処理筋の細胞外Ca^<2+>濃度を変えて、fura dextran蛍光を測定することにより、蛍光信号を較正することが可能だと思われた。
細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_i)と収縮張力の関係を生筋で調べるために、fura dextranを注入した蛙骨格筋単一筋繊維からの蛍光信号と収縮張力を細胞外K^+濃度を種々に変えて(10-100mM)測定した。β-escin処理筋で得られた較正パラメータをもちいて蛍光信号から[Ca^<2+>]_iを求め、収縮張力を[Ca^<2+>]_iに対してプロットした。データをHi 11の式であてはめたところ、N(slope factor)=3.0、pCa_<50%>(50%の張力を発生するpCa)=5.8でもっともよいフィットが得られた。この結果より、[Ca^<2+>]_i約0.6μMで発生わずかに発生しはじめ、約4μMで最大張力に達することが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masato Konishi: "Measurement of resting [Ca^<2+>]_i in frog skeletal muscle fibers with fura-2 conjugated to dextran." Biophysical Journal. 66(Abstract). A340 (1994)

  • [文献書誌] Masato Konishi: "Use of dextran-conjugated fura-2 in frog skeletal muscle fibers treated with β-escin." Japanese Journal of Physiology. 44(Abstract). S128 (1994)

  • [文献書誌] Masato Konishi: "Molecular size-dependent leakage of intracellular molecules from frog skeletal muscle fibers permeabilized with β-escin." Pflugers Archiv. (in press). (1995)

  • [文献書誌] Masato Konishi: "Steady-state relationship between intracellular Ca^<2+> concentration and force in intact frog skeletal muscle fibers." Journal of Muscle Research and Cell Motility. (Abstract in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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