研究課題/領域番号 |
05670108
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
伊藤 芳久 日本大学, 薬学部, 専任講師 (50151551)
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研究分担者 |
石毛 久美子 日本大学, 薬学部, 助手 (40212873)
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キーワード | ジアゼパム非感受性 / ベンゾジアゼピン受容体 / [^3H]Ro15-4513 / 受容体結合実験 / ラット小脳 / 小脳顆粒細胞初代培養系 |
研究概要 |
ジアゼパム非感受性の新しいベンゾジアゼピン受容体を、[^3H]Ro15-4513を用いた受容体結合実験で調べた。ラット小脳膜標品において、従来のベンゾジアゼピン受容体を大量のジアゼパムでマスクした後、[^3H]Ro15-4513結合を調べたところ、K_D値が約4nMの単一な結合部位が認められた。この部位への[^3H]Ro15-4513結合は、Ro15-4513の母核であるフルマゼニル(Ro 15-1788)や他のイミダゾゼンゾジアゼピン化合物により抑制されたが、ベンゾジアゼピン骨格の6位にカルボニル基を導入したものは親和性が高く、クロルフェニル基を導入したものの親和性は著しく弱かった。また、ピラゾロキノリン化合物のCGS 8216は非常に高い親和性を示したが、従来のベンゾジアゼピン誘導体であるジアゼパムやクロナゼパム、beta-カルボリン類のDMCMやFG7142では影響を受けなかった。このジアゼパム非感受性部位の小脳における局在を調べる目的で、ラット小脳顆粒細胞の初代培養系より調製した膜標品における、ジアゼパム感受性と非感受性[^3H]Ro15-4513の結合部位を比較したところ、[^3H]Ro15-4513の総結合の約80%が、ジアゼパム非感受性部位であり、ジアゼパム感受性の部位は約20%しか存在しなかった。また、ジアゼパム感受性[^3H]Ro15-4513結合部位のベンゾジアゼピン受容体であると考えられた。これらの結果より、小脳顆粒細胞におけるジアゼパム非感受性[^3J]Ro15-4513結合部位の存在比は非常に高く、またalpha_6サブユニットmRNAの局在ともよく一致することが明らかになった。
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