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1994 年度 実績報告書

多核巨細胞形成に関与する新しいインテグリンの構造と機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05670153
研究機関東京理科大学

研究代表者

太田 尚孝  東京理科大学, 理学部I部, 助手 (40223838)

研究分担者 伊藤 康彦  三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
キーワードHIV / Integrin / Fusion regulation
研究概要

我々はウイルス感染細胞にたいして細胞融合を誘導することのできる宿主細胞因子に対するモノクロナール抗体を得ることに成功した。この因子をFusion Regulation Protein(FRP-1,-2)と命名し、そのモノクロナール抗体を用いてFRPの諸性質を検討してきた。本研究の目的としては:(1)FRP-1の大量精製、(2)アミノ酸部分配列の決定、(3)遺伝子クローニングによる全構造の決定、(4)細胞におけるFRPの調節機構、以上の点をあきらかにし、多核球形成の分子機構を解明する。以上の目的に対し、平成6年度に入り、アミノ酸シークエンスより、FRP-1は4F2 antigenn(CD98)とのホモロジーが示唆され、CD98の抗体がウイルス感染細胞の細胞融合においてFRP抗体と同様な効果を持つことが明らかとなり、さらにCD98を発現させた細胞に膜融合を誘導することに成功し、FRP-1の本体はCD98であるとの結論にいたった。現在のところ、CD98の生理的役割は未解明であるのでCD98のインテグリン様の特性の発見は興味深い。さらにFRPはいくつかの分子(Fusion Reguration Protein Related Molecule:FRM)と複合体を形成していることが示唆されているが、このFRMに対するモノクロナール抗体を用いて解析したところ、ビメンチン、デスミン等の中間径フィラメントとインターラクションしていることが明らかとなった。上記したように目的の大半が達成され、さらに進めた研究を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hisataka Ohta.: "Molecular and biological characterization of fusion regulatory proteins (FRPs):anti-FRP mAbs induced HIV-mediated cell fusion via an integrin system" EMBOJ.13. 2044-2055 (1994)

  • [文献書誌] Nobutada Tabata.: "Expression of fusion regulatory protein(FRPs)on human peripheral blood monocytes:Inducttion of homotypic cell aggregation and formation of multinucleated giant cells by anti-FRP-1 monoclonal antibodies." J.Immunol.153. 3256-3266 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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