研究課題/領域番号 |
05670179
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
亀谷 徹 北里大学, 医学部, 教授 (50101035)
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研究分担者 |
渡辺 純 北里大学, 医学部, 助手 (10201188)
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キーワード | Class IIIbeta-tubulin isotype / Pituifary adenoma / ultimobranchiel body / Neuronal marker |
研究概要 |
1.モノクロナール抗体TuJ1を用い、Class IIIbeta-tubulin isotypeは、正常人下垂体前葉細胞にはほとんど発現していないが、61例の下垂体腺腫のうち43例で腺腫細胞に発現していることを確定した。この結果は当該神経特異蛋白beta-tubulin isotypeが、下垂体前葉細胞の腫瘍化に伴い、新たに発現を獲得するか、発現の増加をみることを示唆する。下垂体腺腫は産生ホルモンの種類により、様々に分類されるが、ClassIIIbeta-tubulin isotypeと特異ホルモンの発現とに一定の関係は見い出せなかった。本発現tubulin蛋白が、どの程度にmicrotubuleに組み入れられているものか、組み入れられず細胞質に存在するものかについては、更に免疫電顕などによる確認が必要となった。 2.ニワトリ胎生期における後鰓体(ultimobranchial body)(哺乳類の甲状腺内のカルチトニン産生細胞C細胞と相同)においては、C細胞は胎生8日から16日まで、モノクロナール抗体TuJ1に陽性反応を示し、胎生後期にその反応は減弱しはじめ、孵化時には極めて弱くなり、neuron-specific beta-tubulin isotypeは、C細胞周辺の神経繊維のみに発現しているのみとなる。即ち、胎生初期にはニューロンと共通の性格が強いが、tubulinに関しては、胎期が進につれ、ニューロンとの共通性が乏しくなることがわかった。
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