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1993 年度 実績報告書

多目的組織固定・包理法(AMeX法)の病理検査室への応用

研究課題

研究課題/領域番号 05670181
研究機関北里大学

研究代表者

佐藤 雄一  北里大学, 医学部, 講師 (30178793)

キーワードパラフィン包理法 / AMeX包理法 / 簡易AMeX包理法
研究概要

AMeX包理法は形態と形質発現に関する情報を1:1の対応をもって検討できる組織のパラフィン包理法である。しかし、少量の組織を手動で包理する方法であり、病理検査室でルーチンに行うには困難が伴う。検査室への応用を目指して、本年度は包理ロータリーを用いたAMeX包理法(簡易AMeX法)を完成させることを目的とした。まず、組織を細切り包理カセット等に入れ、-20℃と4℃で1日、3日、1週間固定しそれぞれを比較した。その結果、固定温度は4℃でも-20℃でもHE染色、各種抗体を用いた免疫染色ではその染色性、特異性には相違は認められなかった。また、固定時間は1日、3日、一週間と固定時間を伸ばそうとも、染色性、免疫染色の特異性は前記と同様に相違は認められなかった。次に、包理法の自動化に用いたサクラ精機のバキュームロータリーの設定はアセトン4槽、安息香酸メチル2槽、キシレン2槽、パラフィン槽4槽の計12槽をそれぞれ30分ずつ設定して、パラフィンに包理した。その結果、原法の手動AMeX包理法と比較してHE染色の染色性、免疫染色における抗原性の保存の程度には全く相違は認められなかった。この結果より、固定した組織を10時にロータリーにかけると夕方4時に包理操作に入れ、その間全く手をかけずに包理出来ることが明らかになった。
現時点では、ほんの一部の組織でしか検討していないが、原法のAMeX法で包理した組織からと同様に、簡易AMeX法で包理した組織からでも同品質のDNAや蛋白が抽出でき、原法のAMeX法と同様に免疫染色に併せて様々な分子生物学的検討が出来ることが証明された。さらに症例を重ねて詳細な検討を行うとともに、RNAの品質についても検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤雄一: "免疫組織化学における固定法の問題点" 病理と臨床. 11. 274-282 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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