| 研究概要 |
(目的)Stromelysin 3は,ヒト乳癌組織からinvasionに関するmetalloproteinaseとして発見され、正常ヒト組織では子宮内膜や胎盤に発現されている。乳腺組織や子宮内膜組織に発現されていることから、stromelysin 3の発現は性ホルモンによって制御されている可能性が高いが、stromelysin 3を発現している細胞やその活性制御の機構は全く不明である。
本研究では、すでに(1)性周期に関してヒト子宮内膜組織では、stromelysin 3は増殖期から分泌期にかけて発現すること,(2)ヒト子宮内膜組織から腺上皮細胞と間質細胞を分離、培養する方法を確立した。本年度は、(1)培養した腺上皮、間質細胞にエストロゲン,プロゲステロンを作用させ、stromelysin 3の発現の性ホルモンによる調節を調べた。(2)RNAプロープを用いてin situ hybridizationを行い、stromelysin 3の発現細胞を調べた。
(結果)(1)腺上皮、間質細胞をヒト子宮内膜から分離・培養し性ホルモンを投与すると、プロゲステロン投与により、間質細胞におけるstromelysin 3の発現が著明に抑制された。同様の結果はエストロゲン存在下でも認められた。
(2)in situ hybridization法により、子宮内膜組織中においては、間質細胞にシグナルを認めた。
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