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1994 年度 実績報告書

熱帯熱マラリア原虫の陽イオン輸送性ATPase遺伝子群の分子クローニング

研究課題

研究課題/領域番号 05670236
研究機関大阪市立大学

研究代表者

木村 政継  大阪市立大学, 医学部, 助手 (60195378)

研究分担者 田辺 和行  大阪工業大学, 教授 (40047410)
キーワードP-typeATPase / Plasmodium yoelii / クローニング / シークエンス / 発現
研究概要

Ca^<2+>-ATPase遺伝子断片を用いて、ネズミマラリア原虫(Plasmodium yoelii)のDNAライブラリーをスクリーニングし、新しい陽イオン輸送性ATPase遺伝子のクローニングを行った。得られた4つのクローンから、約7.2kbの塩基配列を決定した。cDNAの部分的配列から、遺伝子の3'側にイントロンを確定した。この遺伝子産物は全長1877アミノ酸と推定され、P-typeATPase間で高度に保存されている5箇所の領域でホモロジーが高く、新しいP-typeATPaseと推定された。P-typeATPaseの燐酸化部位のアミノ酸配列の比較では、492aaの配列が明らかになっている熱帯熱マラリア原虫のPfATP3蛋白質と相同性が著しく高く(30aa/35aa)、PfATP3は我々のP-typeATPaseのホモローグと考えられた。しかし、燐酸化部位からC末側では約400aaに渡って、両者は異なっていた。この非相同領域は親水性が非常に高く、また繰り返し配列が共通に見られた。同様のことはCa^<2+>-ATPaseについて、我々がすでに明らかにしている。このマラリア原虫特有の冗長な領域について、その機能と構造を調べるために、この部分を大腸菌で発現させて、ポリクローナル抗体を作成した。これを使って、間接蛍光抗体法で、原虫における局在を調べたところ、細胞質が染まり、細胞内オルガネラに存在するATPaseの可能性が示唆された。
(注)本補助金は熱帯熱マラリア原虫遺伝子のクローニングに対してのものであるが、その研究途上で、他グループによって、熱帯熱マラリア原虫の複数のATPase遺伝子が、一部ではあるがクローニングされたので、研究の重複を避けるため、ネズミマラリア原虫の陽イオン輸送性ATPase遺伝子のクローニングを行ったものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 木村政継: "Amplification by polynerase chainreaction of Plasmodium falciparum DNA from Giemsa-etained thin blood smears" Molecular and Biochemical Parasitology. (in press). (1995)

  • [文献書誌] 木村政継: "マラリア原虫のP-typeATPase遺伝子のクローニング" 寄生虫学雑誌. 43. 61-61 (1995)

  • [文献書誌] 木村政継: "血液塗抹標本からのマラリア原虫メロゾイト表面抗原(MSP1)遺伝子の増巾" 寄生虫学雑誌. 43. 71-71 (1994)

  • [文献書誌] 木村政継: "マラリア原虫のP-typeATPase遺伝子の発現" 寄生虫学雑誌. 44. 103-103 (1995)

  • [文献書誌] 金子修: "薄層塗抹標本からのマラリア原虫メロゾイト表面抗原(MSP1)遺伝子の増幅;フィールドサンプルへの適用" 寄生虫学雑誌. 44. 78-78 (1995)

  • [文献書誌] 斉藤あつ子: "マラリア原虫cyclicAMP依存性蛋白質燐酸化酵素の分子クローニング" 寄生虫学雑誌. 44. 102-102 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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