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1993 年度 実績報告書

寄生虫のプロテアーゼ遺伝子の構造と発現

研究課題

研究課題/領域番号 05670241
研究機関順天堂大学

研究代表者

山崎 浩  順天堂大学, 医学部, 講師 (00138207)

キーワードFasciola sp. / cysteine protease / cDNA cloning / amino acid sequence
研究概要

人体寄生性吸虫である肝蛭は高等動物のカテプシンLに類似したシステインプロテアーゼを有しているが、その局在はリソゾームではなく腸管上皮細胞の分泌顆粒であることから、その細胞内輸送機構に興味が持たれた。そこで、その機構を分子生物学的にアプローチしていくためにまず肝蛭システインプロテアーゼの一次構造を解析した。平成5年度には本酵素をコードするcDNAのクローニングを行うことによって次の様な新知見が得られた。
(1)肝蛭システインプロテアーゼをコードするcDNAには少なくとも2種の遺伝子が存在し、そのうちの一つは肝蛭成虫において酵素タンパク質として発現していること。
(2)システインプロテアーゼはプレ部、プロ部そして酵素活性を担う成熟酵素部から成る前駆体酵素として生合成されること。
(3)アミノ酸の一次構造は高等動物のカテプシンLと高い相同性を示した。
(4)最も興味深い点はアスパラギン結合型糖鎖構造の付加部位が酵素分子内に全く存在せず、いわゆるマンノース-6-リン酸を介さない輸送機構の存在が示唆された。
以上、平成5年度の研究計画のうち一次構造に関しては100%達成されたが、特異抗体作製については一部研究計画の見直しが必要となったので平成6年度まわしとした。なお、cDNAクローニングと一次構造解析に関する研究成果の一部は別添の論文に発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroshi Yamasaki and Takashi Aoki: "Cloning and sequence analysis of the major cysteine protease expressed in the trematode parasite Fasciola sp." Biochemistry and Molecular Biology International. 31. 537-542 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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