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1993 年度 実績報告書

毒素原性大腸菌の耐熱性下痢毒素のグアニル酸シクラーゼ活性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 05670247
研究機関長崎大学

研究代表者

平山 壽哉  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50050696)

キーワード毒素原性大腸菌 / 細菌毒素 / 毒素受容体 / グアニル酸シクラーゼ / 下痢毒素 / エンチロトキシン / レセプター
研究概要

毒素原性大腸菌が産生する耐熱性下痢毒素(ST)は腸管上皮細胞膜に存在するグアニル酸シクラーゼを活性化し,サイクリックGMP(cGMP)濃度を上昇させて下痢をおこす。
本研究において我々は,STがいかにしてcGMPの生成を促すかを明らかにするために,特にSTの腸管上皮細胞膜上の受容体でありかつグアニル酸シクラーゼ活性を持つGC-Cについて,GC-Cのいかなる部位でSTと結合しどのような仕組みで活性化するかに焦点を絞って研究した。
GC-Cの細胞外領域のインターナルデリージョンミュタントを作製し,STとの結合部位を限定することを試みた。作製した15種類のミュタントはいずれもSTとの結合能を消失しており部位を限定することはできなかった。そこで部位特異的にアミノ酸を置換した19種類のミュタントを作製しそれらミュタントのST結合能を調べた。その結果,N末端アミノ酸より347番目,350番目,351番目に位置するAsp,Gly,AspがSTとの結合に重要なアミノ酸であることが判った。
STによるGC-C活性化については,GC-CのC末端アミノ酸側に位置する62残基のアミノ酸をデリートしたミュタントではSTとの結合能を持っているにもかかわらずグアニル酸シクラーゼの活性化がみられなかった。従って,この領域がSTによるGC-C活性化に必要な領域であることが判った。この領域にはC-キナーゼのリン酸化部位が推定されることから,C-キナーゼの関与が強く示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Toshiya Hirayama et al.: "Expression of a truncated guanylate cyclase(GC-C),a receptor for heat-stable enterotoxin of enterotoxigenic Escherichia coli,and its dimer formation in COS-7 cells" Microbial Pathogenesis. 15. 283-291 (1993)

  • [文献書誌] 平山壽哉: "毒素原性大腸菌が産生する耐熱性エンテロトキシンと宿主受容体" 日本農芸化学会誌. 68. 255-258 (1994)

  • [文献書誌] Toshiya Hirayama: "Bacterial Toxins and Virulence Factors in Disease:Heat-stable enterotoxin of Escherichia coli" Handbook of Natural Toxins. 8(in press). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2019-02-28  

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