研究課題/領域番号 |
05670259
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
岡部 昭延 香川医科大学, 医学部, 教授 (20093677)
|
研究分担者 |
松下 治 香川医科大学, 医学部, 助手 (00209537)
南 純三朗 香川医科大学, 医学部, 講師 (40157566)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
キーワード | Clostridium perfringens / α毒素 / ホスホリパーゼC / 転写調節 / DNA結合蛋白 / 折れ曲がりDNA / bent DNA |
研究概要 |
Clostridium perfringensのα毒素遺伝子(plc)の調節の機構を明らかにすることを目的に研究を行った。plcに対する結合蛋白の遺伝子クローニングを試みた。pUC19上のplc遺伝子のcoding region内にクロラムフェニ-コル(Cm)耐性遺伝子(catp)のリボゾーム結合配列から転写のタ-ミネーターまでを含む領域を挿入したプラスミドを作製した。このプラスミドを用いて、C.perfringens Strain 13を形質転換した。得られたCm耐性菌を調べたところhomologous recombinationにより、catpは染色体上のplc geneと融合しており、reporterとなりうることを確認した。この菌を受容菌とする形質転換の条件では100μg/mlのCmで微小コロニーを形成した。type A NCTC 8237株のDNA libraryをpJIR418と上記の変異株を受容菌として作製した後、200μg/mlのCmを含む培地で生育するtransformantの選択を試みた。すなわちplc遺伝子に結合するtrans-acting factorはcatp遺伝子の発現を高め、その結果耐性度を高めるとの想定に基づくものである。しかし、そのようなクローンは得られなかった。その原因として高濃度のCm存在下でcatP遺伝子が改変したためか、あるいはコピー数の多いプラスミドを用いてDNA結合蛋白をクローニングしようとしたために細胞にとって有害となり目的の菌が得られなかった可能性がある。 C.perfringensからRNA polymeraseを精製し、またPlc高度産生菌のtype A NCTC8237からDNA結合蛋白を部分精製した。これにより plc geneの転写を結合蛋白の存在、非存在下で試験管内で調べるための系を確立した。上流のDNA結合蛋白の結合する領域に存在するbent DNAはplc遺伝子の転写を促進する、またその効果は低温で著しいという重要な知見を得た。
|