研究課題/領域番号 |
05670336
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 庄亮 群馬大学, 医学部, 教授 (40010011)
|
研究分担者 |
青木 繁伸 群馬大学, 社会情報学部, 教授 (90134527)
竹内 一夫 群馬大学, 医学部, 助手 (60251089)
|
キーワード | ジョブ・ストレス / 労働態様 / 予備調査 / 本調査 / 仕事不満足 / 抑うつ / 看護労働 |
研究概要 |
平成5年度は質問票の構成と日本側予備調査の実施と分析が行われた。平成6年度は米国側予備調査と日本側の本調査が施行された。本年度の研究の概要とその成果は以下の通りである。 1)米国側予備調査:米国テキサス州ヒューストン市の1私立総合病院に勤務する40名の看護婦に米国版の医療従事者ジョブストレス調査票を配布・回収した。23-53才までの28名から有効回答が得られた。各尺度の信頼性係数は.76から.94と充分に高く、今後の日米比較の本調査に使用可能と考えられた。 2)日本側本調査:日本側予備調査結果をもとに改訂された調査票を、群馬県下の病院リスト(146病院)から単純無作為抽出により抽出された18病院に送り、施設内のすべての看護婦(士)・助産婦(常勤および非常勤)総計1,012名に配布し、一定期日をおいて回収した。また、群馬県下の12の保健所および23の市町村の保健センターに同調査票を送り、施設内の全ての保健婦(保健所:88名、市町村:212名)総計300名に配布、回収した。有効回答者は20-73才までの看護婦711名、看護士65名、助産婦18名、保健婦271名であった。人数の少ない助産婦以外の3つの群で、各尺度の信頼性係数は.70から.96と満足のいく数値を示し、信頼性に問題ないことが示された。 上記4群の間で各尺度得点を比較したところ、「将来不明確」であるためのストレスは看護婦、看護士が保健婦より有意に高く、「やりがい」は保健婦、助産婦に比べて看護婦、看護士が低かった。「仕事不満足」尺度と「抑うつ」尺度はともに保健婦、助産婦に比べ、看護婦、看護士が高かった。また、従来言われてきたように、残業の頻度や収入の低さがジョブストレスの高さと関連することが確認された一方で、仕事のやりがいがストレスを低めている可能性も示唆された。
|