研究課題/領域番号 |
05670346
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒田 研二 大阪大学, 医学部, 助教授 (70144491)
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研究分担者 |
中西 範幸 大阪大学, 医学部, 助手 (90207829)
多田羅 浩三 大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
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キーワード | 脳卒中 / 3次予防 / 医療情報システム / 地域ケアシステム / 地域リハビリテーション |
研究概要 |
平成6年度は、大阪市の保健所長会との共同研究として、保健所に保管されている死亡小票の情報の分析を行った。この調査をもとに、脳卒中情報システムを構築する際、死亡小票の分析から得られる情報の活用の仕方について検討した。 死亡小票の分析からは以下のような点が示された。(1)大阪市の1990年の脳卒中死亡率は人口10万対106.3。(2)病院における死亡は85%、自宅死亡は14%を占める。(3)病院死亡例のうち大阪市内の病院での死亡が81%であった。(4)発症後7日未満の死亡が33%、30日未満の死亡は53%を占めた。 死亡小票の情報より、脳卒中の入院治療を取り扱っている病院を具体的に把握することができ、脳卒中情報システムを構築する際にどのような病院に協力を求める必要があるのかが明らかになった。また、脳卒中の発症後、1か月を越えて生存する患者は死亡票からみた場合には半数ほどであり、長期ケアを要する患者数の把という点でも、死亡票の情報が有用であることが示された。 平成5年後に実施した大阪府内の病院に対する脳卒中情報についての意識調査、大阪市の保健婦が訪問指導を行っている脳卒中後遺症者のADLの変化に関する調査、および今年度の調査の結果をもとに、脳卒中情報システムの構築の可能性、および地域におけるケアシステムが備えるべき条件を検討した。
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