研究課題/領域番号 |
05670350
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
原田 規章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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研究分担者 |
石居 房子 山口大学, 医学部, 教務員 (70144962)
岩本 美江子 山口大学, 医学部, 講師 (80034932)
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キーワード | 手腕系振動症候群 / 評容基準 / レイノー現象 / 振動暴露 / 循環障害 / 知覚障害 / 交感神経系 / 標準化 |
研究概要 |
手腕系振動症候群の許容基準についてはISOにより提案されているが、その疫学的、病態生理学的根拠に必要な資料が十分でなく数年毎に改訂されている。この国際的な議論となっている手腕系振動症候群の許容基準についての検討を目的として、手指のレイノー現象を主とした末梢循環障害の成因と、それへの交感神経系の関与についての病態生理学的検討、比較対照となる一般住民におけるレイノー症状有症率を明らかにするための職域および地域における検討、疫学的解析に必要となる振動障害の症度評価標準化に関する検討をおこなった。 広島県瀬戸田町の造船業従事者でチッピングハンマーやグラインダー使用により発症した振動障害患者約80名、愛媛県宮窪町の採石業で削岩機使用による振動暴露作業従事者約200名を対象として、末梢循環障害を含む振動障害症状、循環機能に影響する生活因子、これまでの振動暴露状況についての基礎資料を収集し疫学的に解析中である。また、山口県における職域健診、学校健診において、40歳未満の青壮年約400名についてレイノー症状有症率とその経過、基礎疾患の有無について調査し、既に調査済みの40歳以上の住民2000名の資料と併せて電算機による解析準備中である。さらに、入院治療を受けた振動障害患者10名について末梢循環障害と交感神経系機能の変動を測定し、これまでの実験成績と併せて解析を加えた。また、疫学的検討に欠かせない症度評価の標準化のために、振動障害知覚障害診断の基礎的検討成績について解析中である。
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