研究課題/領域番号 |
05670354
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
守山 正樹 長崎大学, 医学部, 助教授 (10145229)
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研究分担者 |
山本 勇次 大阪国際大学, 政経学部, 教授 (50114806)
西原 純 長崎大学, 教育学部, 助教授 (30136626)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 自覚症状 / 視覚的シンボル / 受療コミュニケーション / 頭痛 / 韓国人学生 / 日本人学生 |
研究概要 |
1.韓国人児童学生の自覚症表現 韓国人の児童・学生50名を対象にパ-ツ提示法と自由描画法により、基本的な10種類の自覚症状について、イメージの実態を把握した。日本人学生50名についても同様の方法でイメージの実態を把握し、両者を比較した。イメージ形成の際の各パ-ツへの重点の置き方に関し、一部の自覚症状では集団間に差が見られたが全体的には似た傾向であった。 2.事例研究「絵による頭痛問診票の試作」 ある内科の医師を研究協力者として、その医師が頭痛を診断するのに必要な情報を系統的に聞き取り、認識を可視化する作業を進めた。5回の面接の結果、頭痛の診断情報は10項目にわたって視覚化された。この最初にヴァージョンをさらに改変した結果、'頭痛を描こう'が完成れた。これを82名のアメリカ人学生と120名の日本人学生に評価してもらった結果、平均的にはアメリカ人学生の5%、日本人学生の10%が、文字よりもグラフィックスを好むことが明らかになった。 共通シンボル問診票の試作と評価 自覚症状につき、特に以下の4要因(1.質的把握、2.部位的把握、3.痛みの同定、4.経過の把握)を対象に、シンボル、グラフィックスによって可視化を試みた。検討を進めた結果、問診票の記入者が限定されたシンボルを活用して、能動的に自己表現して行く形式にたどりついた。長崎大学保健管理センターの協力の下に、センターを受診する患者(学生が中心;n=43)の初診時にこの問診票を使用してもらい、有用性を評価した。およそ44%の受診者は、この方式の問診票によって、自分が訴えにくいことを表現できたと答えた。
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