職務上のストレス状況を【.encircled1.】職場において個人がストレスと感知する職業役割の性質と強度 【.encircled2.】ストレス状況に対する個人のストレス反応の種類と強度 【.encircled3.】ストレス状況に対処できる生活態度・習慣の個人的資源の性質と強度の3つの側面から総合的に評価するストレス評価質問表を作成し、健康保持増進運動を行つている化学工業従業者400名に応用した。身体的ストレス反応はR波間間隔変動より得られる呼吸性洞性不整脈成分と血圧のMayer waveに関連した洞性不整脈成分の大きさや副腎産生ステロイドの尿中代謝物により評価したところ、ストレス評価質問表より得られる個人のストレス反応の内、心理的ストレス反応と身体的反応と特異的な関連のあることが明かとなった。またこの質問表の質問項目の再現性、内部一貫性の検討を行い、【.encircled1.】、【.encircled2.】、【.encircled3.】それぞれ6、4、4の下位項目で信頼性と妥当性のある質問紙に標準化できることを明らかにした。職務ストレスの認知、ストレス反応の個別評価と個人的資源としてのストレスに対する対処行動について職務によつて起こるストレス状況を総合的に検討したものは少なく、健康管理をすすめている集団で対象者を増やして、ストレス状況を把握し、さらに脳・心疾患の危険因子と職務ストレスの関連を明かにする。
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